婦人科の初診では何をする?初めての方に診察・検査の内容を紹介

婦人科 初診 何する

女性特有の症状である辛い生理痛や、妊娠に関する悩みなどで婦人科を受診する際、どのような診察が行われるのか気になる方も多いのではないしょうか。

婦人科では、月経異常をはじめ、更年期障害、性感染症、不妊など多岐にわたる症状に応じて、適切な検診・検査が行われています。

この記事では、初めて婦人科にかかることに不安を抱えている皆さまに、婦人科の初診で行われる検診の流れや検査の内容を詳しくご紹介します。

婦人科とは

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婦人科とは、思春期から老年期における、女性特有の病気や不調などをすべて扱う診療科目のことです。

月経の悩みや妊娠に関することをはじめ、子宮がんや子宮筋腫、乳がんなどの検査も婦人科に含まれます。

「月経がいつもと違う」「更年期になってイライラすることが増えた」などの症状を気軽に相談できるのが婦人科であり、医師が適切な検査や治療法を提案してくれます。また、月経日の調整やピルの処方に関する相談も受け付けています。

思春期や妊娠前、閉経後の女性には、他人にはなかなか相談できない女性ならではの悩みが沢山あるでしょう。

婦人科を受診することに抵抗がある方も多くいますが、不安のない快適なライフスタイルをおくるためにも、我慢せず婦人科を受診することが大切です。

婦人科に相談すべき様々な症状について

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婦人科の初診では、以下のような女性特有の不調に関する悩みの相談を受け付けています。

相談の内容具体的な症状
生理痛月経によって下腹部が酷く痛む方
過多月経生理の血がいつもより多かった方
不正出血月経以外のときに性器から出血がみられた方
生理不順月経周期が乱れている方
月経前症候群生理3~10日前から乳房の痛みやお腹の張り、情緒不安などがある方
おりものの異常おりものの量・色・状態がいつもと違う方
性感染症・膣炎クラミジア、淋病、トリコモナス膣炎など
性交痛性行為中に膣の奥や外陰部に痛みを感じる方
お湯漏れ入浴後に、膣に入り込んだお湯が出てしまう方
尿漏れ自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまう方
不妊治療妊娠を望む健康な男女が避妊せずに性交をしているにも関わらず、1年間にわたり妊娠していない場合
更年期障害のぼせ・ほてり・発汗・めまい・耳鳴り・イライラ、うつ症状などがある方

患者さまがお悩みの症状は、医師が問診で詳しくヒアリングし、内診を行います。

その際、子宮・卵巣・乳房などの病気や、性感染症などの疑いがあった場合には、適切な検査や治療が必要です。

婦人科の初診に向けて準備すること

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これから婦人科を受診しようと考えている方に向けて、準備しておくべきことや注意点をご紹介します。

受診する婦人科を探す

家から近い、職場から通いやすいという理由だけではなく、受診してもらいたい内容に特化した医療機関を選びましょう。

例えば、妊娠・出産などの受診、不妊治療などの明確な目的がある場合、その分野に特化した専門医がいる医療施設を選びましょう。

問診で伝えたいことをまとめる

婦人科の初診の際には、現在の悩みや具体的な症状を問診で伝える必要があります。

問診の際に、緊張して症状をすぐに思い出せない場合もあるため、具体的な相談内容を書いたメモを用意しておくことをおすすめします。

前日の性交渉は控える

婦人科を受診する前日の性交渉は、内診の妨げになる可能性があります。

より正確な診断を受けるために、前日の性交渉は必ず控えましょう。

外陰部を清潔に保つ

婦人科を受診する前日は、シャワーなどで外陰部をきれいにしておきましょう。

ただし、おりものを採取して調べる検査を行う可能性もあるため、腟の中までは洗わないようにしましょう。

受診日は化粧を控える

患者さまの顔色で貧血の有無などをチェックするため、受診日のメイクは控えめにしましょう。

爪の状態から症状をみることもあるため、できるだけマニキュアも控えておくべきです。

受診しやすい服装にする

通常の内診では、腹部から下を露出した状態で行われます。

そのため、内診をスムーズに進めるため、下着を素早く脱げるゆったりしたスカートなどが受診日の服装に適しています。

服装は患者さまの自由となりますが、なるべく動きやすく脱ぎやすい服装をおすすめします。

婦人科の初診ですることとは

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婦人科を受診する際は、以下のものを用意しておきましょう。

  • 健康保険証
  • 診察代(1万円くらい)
  • 基礎体温表(普段から付けている場合)
  • 月経の状況をまとめたメモ(問診の際に医師に見せる)
  • 生理用ナプキン1枚〜2枚(内診の際、少量の出血がある場合に備えて)

具体的に婦人科の初診で何をするのか、わかりやすくご説明します。

①問診

問診では、患者さまの月経周期、最終の生理日、初経の年齢、性体験の有無などを問診表に記入した後、医師からいくつか質問されます。

恥ずかしくて答えにくいという方もいますが、診断の妨げにならないよう正しく答えましょう。

②視触診

医師が患者さまの腹部や乳房、外陰部を手で直接触り、異常やしこりの有無を調べます。

乳がん検診の視触診では、しこりを見つけることで、がんの早期発見につながる可能性もあります。

ただし、ある程度の大きさにならないとしこりは確認できないため、その後の乳がん検査で発見されることもあります。

③内診

患者さまの症状によっては、内診室に移動し、内診台に座って子宮や卵巣の状態を調べます。

このとき、医師は手袋をつけて膣内に指を入れ、圧迫による痛みや違和感などを確認します。

大きな痛みを伴う検査ではありませんが、緊張して力が入ることで痛みを感じる方もいます。

できるだけ力を抜いてリラックスして受ければ、約2~3分で内診は終了します。

症状別に応じた検査の種類

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患者さまの症状に合わせて、妊娠の有無を確認する検査や、特定の病気の危険因子を発見する検査が行われます。

婦人科で行われる一般的な検査の内容を簡単にご紹介します。

尿検査

尿検査は、妊娠や尿路感染症などの判定をするために行われる検査です。

患者さまの尿を採取して、尿内の糖分やタンパク質の量、ホルモンの状態や細菌の有無などを調べます。

血液検査

患者さまの血液を採取して、ホルモンの状態や貧血の有無を調べます。

血液検査の項目は様々で、性感染症への感染を調べたり、腫瘍マーカー測定で腫瘍の良性・悪性の判定をしたりできます。

おりもの検査(培養検査)

綿棒のような専用器具で膣からおりものを採取して、性感染症・膣炎・外膣炎などの有無を調べる検査です。

採取したおりものを顕微鏡で見る、または培養検査をするなどして、対象の病気の原因となる菌を調べます。

子宮鏡検査

子宮鏡検査は、子宮検査用の極細の内視鏡を子宮の入り口から挿入して行う検査です。

子宮鏡の内蔵カメラで子宮内の様子をモニターで観察し、過多月経・不正出血・不妊症などの原因とされる子宮筋腫・子宮内膜ポリープなどの有無を確認します。

エコー検査(超音波検査)

エコー検査は、超音波を患者さまの身体に当て、はね返ってきた反射波を画像化してモニターで観察する検査です。

超音波を発するプローブを腹部に当てる経腹法と、細い棒状のプローブを膣内に挿入する経膣法の2種類があります。

子宮内膜の異常をはじめ、卵巣内の卵胞の数・大きさ、筋腫や腫瘍の大きさ・場所などを調べることが可能です。

CT検査

CT検査は、X線で撮影した画像をコンピュータで処理し、腫瘍の有無や状態を確認する検査です。

腫瘍の位置や大きさをはじめ、広がり具合や血管・神経などとの関係を調べることができ、腫瘍の内臓へ転移や、原発腫瘍の発見にも役立ちます。

MRI検査

MRI検査とは、強力な磁石でできた筒状の機械の中で、磁気の力を利用して子宮や卵巣などの状態を調べる検査です。

がんの有無や広がり具合、他の内臓への転移などを調べることができ、治療の判定や治療後の再発の確認などに用いられます。

特に、子宮がん・子宮内膜症・子宮筋腫・卵巣腫瘍などの判定に有効な検査です。

細胞診

婦人科検診で行われる細胞診は、専用のブラシやスパーテル(木のヘラ)で子宮膣部の細胞を採取し、その細胞を顕微鏡で観察する検査です。

子宮頸がんや子宮体がんの危険因子を調べる目的で行われ、痛みはほとんどありません。

細胞診を行う際は、子宮頸がんの原因となるHPVの検査をセットで実施することもあります。

婦人科の初診に関するFAQ

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最後に、初めて婦人科を受診する方に向けて、よくある質問と回答をご紹介します。

Q. 生理中でも受診できますか?

A. 一部の診察・検査については避ける必要があります。

より信頼性の高い診断をするため、生理中は以下のような診察・検査を避けた方が良いとされています。

  • おりもの検査
  • 性感染症検査
  • 子宮がん検診
  • 卵巣がん検診
  • 避妊用ピルの定期検診
  • 外陰部の出来物の手術・処置など

婦人科受診を予約する際に、生理中であることを予め伝えておきましょう。

Q. 内診で痛みを感じることはありますか?

A. 人によって痛みを感じる方もいます。

内診の痛みの感じ方には、個人差があり、緊張して身体に力が入っていると痛みを感じる場合もあります。

多くの患者さまがスムーズに内診を済ませますが、痛みに関して不安な方は診察前に医師に相談するようにしましょう。

Q. 婦人科検診は何歳から受診するべきでしょうか?

A. 20歳を過ぎた女性には定期検診がおすすめされています。

婦人科には年齢制限がありません。

近年、子宮頸がんの発症が若年化していることもあり、20歳を過ぎた女性には22年に1回婦人科の定期検診を受けることがおすすめされます。

性交渉の経験がない方でも、婦人科疾患の早期発見につながる可能性がありますので、なるべく若いうちから定期検診を受けることを検討しましょう。

まとめ

この記事では、婦人科の初診に向けた準備や、実際に行われる検診や検査についてご紹介しました。

婦人科に初めてかかる方の多くが、緊張したり不安になったりするものです。しかし、専門知識を持った医師に相談することで、自身の健康と向き合う機会ができ、適切な対処や治療によって心が軽くなる方も多くいます。

『岡村産科婦人科』では、女性特有の不調や妊娠・出産などに関する、多岐にわたるお悩みを婦人科で受け付けております。

月経異常や性感染症、不妊などの治療に加えて、子宮がんや乳がんの検診・検査まで対応しておりますので、ぜひこの機会に岡村産科婦人科までご相談ください。

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