生理がこない原因は?対処法や生理周期を整えるポイントを紹介

生理がこない原因

女性にとって健康のバロメーターとも言える生理。とくに普段生理周期が順調だという方は、数日遅れるだけで不安になってしまいますよね。

生理がこないとき一番に考えるのは妊娠ですが、妊娠以外にも生理が来ない原因として何らかの病気が隠れている可能性もあります。

この記事では、生理がこない原因としてどんなことが考えられるか、生理がこないときの対処法、生理周期を整えるためのポイントをご紹介します。

生理がこなくて不安、どの程度で受診したらいいか知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

生理がこない原因として考えられること

生理がこない原因

生理周期には個人差がありますが、正常範囲とされているのは25~38日です。自分の生理周期を把握している方は、数日生理がこないと何が起こっているのかと不安になってしまいますよね。

まずは、生理周期が乱れているときに、どのようなことが考えられるのかご紹介します。

妊娠

生理がこないときにまず考えるのが妊娠の可能性です。性行為を行った場合は避妊をしていても妊娠しない可能性が100%とは言えないため、念のため市販されている妊娠検査薬を使用してみましょう。

市販されている妊娠検査薬のほとんどは、生理予定日の1週間後から使用できます。反対に、それ以前に使用すると正確な検査結果が出ない場合があるため、説明書をよく読んでから検査を行いましょう。

また、妊娠検査薬で陽性となった場合は、産婦人科を受診する必要があります。子宮外妊娠などの正常な妊娠ではない可能性も考えられるため、適切な時期にクリニックを受診します。

クリニックを受診する前に妊娠検査薬で陽性が出たことを連絡し、いつ頃受診したら良いか相談してみましょう。

無月経

妊娠や閉経以外で生理がこない状態を無月経と言います。18歳を過ぎても初潮がこない原発性無月経と、3ヵ月以上生理が停止する続発性無月経があり、続発性無月経は多くの女性が経験する症状です。

原因としては、ストレス、過剰な運動、過度なダイエットなどが挙げられ、ホルモンバランスが崩れることで生理がこなくなります。

珍しい症状ではないとはいえ、無月経の状態が長期間続くと回復するために時間を要するケースも考えられるので、早めにクリニックを受診する必要があります。

生理不順

生理不順とは、生理の周期が一般的な正常範囲とされる25~38日の範囲外にあり、数ヵ月こない方や、早すぎる方を指します。

ただし、自分の生理周期を基準として、前後1週間ほどの差であれば問題ないと言えます。

この生理不順も多くの女性が経験するもので、ストレスなどによってホルモンバランスが崩れると、規則正しく生理がこないことがあります。

初めて生理がくる初潮のときから生理不順の方もいれば、一時的に生理周期が乱れる方もいます。生理不順では、排卵が正常に行われていないことや、子宮にトラブルが発生していることも考えられるため、クリニックを受診することをおすすめします。

閉経

自然に生理が1年こなくなることを閉経と呼び、平均的な閉経年齢は50~51歳とされています。ただし、個人差があり、40代で閉経する方もいれば、55歳を過ぎても生理がある方も。

それまで周期的に排卵し、女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)を分泌していた卵巣機能が衰え、更年期周辺になると生理の周期が短くなる、経血量が少なくなる(多くなる)、月経回数が減るなどの経過を辿り、次第に妊娠する力がなくなり閉経します。

また、早期卵巣不全(早発閉経)といって40歳未満で閉経してしまうこともあります。その場合、妊娠できなくなることに加え、更年期障害のような症状が現れるなど人によってさまざまですが、妊娠を希望する方は早めにクリニックで相談するようにしましょう。

過度なダイエット

体には、生命を維持するために停止させても問題ない機能や活動をストップさせる仕組みがあります。極端なダイエットを行うことで、大幅な体重減少が起こると、女性ホルモンの分泌量を低下させ、生理がとまってしまうことがあるのです。

個人差はあるものの、体脂肪率が22%以下、BMIが17未満になると、生理が止まってしまうリスクが高くなります。(BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))

急に体重が減少したことが原因で生理がとまってしまうと、卵子が成長しなくなり妊娠したい方にとって重大なトラブルとなりかねないため、早急にクリニックを受診するようにしましょう。

過度なストレス

過度なストレスを感じると、脳から副腎皮質刺激ホルモンが分泌され、食欲や睡眠を抑制したり、性腺刺激ホルモンを刺激したりすることで、女性ホルモンの分泌が抑制され、生理がこなくなることがあります。

ストレスが生理不順の原因となっている場合は、ストレスを解消させることで生理周期の改善が期待できます。

しかし、安易に自己判断してしまうのは危険なので、少しでも心配なことがある場合はクリニックを受診するようにしましょう。

甲状腺の病気

甲状腺は、のどぼとけの下にある臓器で、体全体の新陳代謝を促進する働きをもつ甲状腺ホルモンを分泌しています。

通常は、甲状腺ホルモンは多すぎたり少なすぎたりしないように、バランスが保たれていますが、過剰に分泌されたり、不足したりするとさまざまな症状を引き起こします。

パセドウ病や橋本病といった甲状腺の病気は、月経に異常が出ることでも知られていますが、そのほかにも疲れやすい、汗をかきやすいなどの症状が出るため、更年期障害のような症状があるなど気になることがあったら、クリニックを受診するようにしましょう。

生理がこないときの対処法

生理がこない原因

生理がこないとさまざまな心配が頭を駆け巡ってしまいますが、落ち着いて対処し適切な治療を受ける必要があります。

ここからは、生理がこないときの対処法についてご紹介します。

妊娠検査薬を使用する

生理がこない場合で、かつ性行為を行っていた場合は、まず妊娠検査薬を使用してみましょう。前述したように、市販の妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使用可能です。

また、生理がこないとお悩みの方は基礎体温を測ることも重要。基礎体温が整っていれば生理周期が長くなっているだけというケースもあります。クリニックを受診する際も、基礎体温は診断の指標の1つとなるので記録しておくことをおすすめします。

妊娠検査薬の精度は高いですが、妊娠の状態をはっきりと確認するためにも、検査後にクリニックを受診する必要があります。

60日間生理がこなかったら婦人科を受診

妊娠検査薬で陰性だったにもかかわらず、前の生理から60日以上間があいているという場合は、迷わず婦人科を受診しましょう。

ここまでご紹介したような病気が潜んでいる可能性もあるので、婦人科で超音波検査や血液検査をして、症状に応じた適切な治療を受ける必要があります。

現状で妊娠を望んでいないとしても、環境や状況の変化によって妊娠を望んだときに、ホルモンバランスを正常に戻すために時間がかかってしまう可能性もあります。

妊娠の問題以外にも、何かしらの病気である可能性も否定できないため、生理がこない日が60日間続くようであれば、クリニックを受診するようにしましょう。

生理周期を整えるためのポイント

生理がこない原因

生理が遅れている原因がストレスや生活習慣である場合、根本的な原因を解消させる必要があります。ここからは、生理周期を整えるためのポイントをご紹介します。

ストレスを解消させる

ストレスが溜まることで自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れると生理不順になることがあります。小さなストレスを含めると、日々の生活の中で全てを取り除くことは難しいかもしれませんが、少しでも安心できる場所や心が休まる趣味を見つけるなど、ストレスを溜めないような生活を心がけてみましょう。

最初は生活の変化についていけずストレスが生理不順となって現れても、徐々に変化に適応するとともにうまくストレスと向き合えれば、周期がもとに戻ることもあります。

ストレスは放置することで他の病気を引き起こす要因にもなるため、体も心もしっかり休養をとることが重要です。

生活リズムや栄養バランスを整える

ホルモンバランスを整えるためには、質の良い睡眠をしっかりとることも重要です。就寝や起床の時間が不規則だと、自律神経のバランスが乱れてストレスを解消することができません。

また、栄養が偏ったり不足したりしないよう、バランスの良い食事で身体の健康を保ちましょう。

前述したように、極端に体重が減ることはさまざまな部位に栄養が行き届かない状態となり、生理不順の原因となります。

ダイエットをする際も、必要な栄養はしっかり摂るよう心掛け、偏った食生活を続けないようにしましょう。

過度な運動は控える

適度な運動はストレスを解消させるためにも必要ですが、運動量が多いと食事から得ているエネルギー量と運動量が見合わず、エネルギー不足によって生理不順になりやすいと言われています。

スポーツを日常的に行っている方にとって深刻な問題ではありますが、生理が止まってしまうほどの運動を行ったところで、エネルギー不足によって本来のパフォーマンスが発揮できません。

食事と運動のバランスを考えながら、身体に負荷をかけすぎないことが重要です。

まとめ

生理がこないという症状は、女性にとって「何か大きな病気なのでは?」「将来妊娠できなくなるのでは?」といった不安を抱かせる問題となります。

妊娠以外では、ストレスや生活習慣の乱れ、過度なダイエットなどが生理不順の原因となることがあるため、生活習慣を見直してみることも必要です。

妊娠以外で生理がこないとお悩みの方は、自己判断するのではなく婦人科を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

岡村産科婦人科では、患者さまに対して最高の医療サービスを提供するため、スタッフの教育に力を入れ、最新の医療知識、医療技術を習得しています。

専門性のある医師が、患者さまのさまざまなお悩みに寄り添ってサポートさせていただきますので、生理がこないとお悩みの方はぜひ岡村産科婦人科までご相談ください。

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