モナリザタッチとは?期待できる効果や施術の流れを詳しく紹介

モナリザタッチ

更年期前後や産後の女性の方で、膣のかゆみや乾燥、尿漏れ、性交痛などの症状でお悩みの方も多いのではないでしょうか。

そのようなお悩みを抱えている方におすすめされる治療が、炭酸ガスフラクショナルレーザーを用いた膣のアンチエイジングである「モナリザタッチ」です。

出血や痛みがほとんどないモナリザタッチは、加齢に伴う膣の老化や、産後における膣のゆるみに伴う様々な不快症状を緩和し、QOLを高める治療として注目されています。

この記事では、モナリザタッチで期待できる効果や施術の流れを詳しくご紹介します。

モナリザタッチとは

モナリザタッチ

モナリザタッチ(MONALISA TOUCH®)とは、膣の老化による女性特有の不快な症状を緩和する目的で開発された、革新的レーザー治療のことです。

顔のエイジングケア治療で実績のあるレーザー技術を、女性器(膣粘膜)に応用したものであり、膣の若返り効果に期待できると言われています。

女性は年齢を重ねることで、「エストロゲン」という女性ホルモンの分泌量が減少し、膣に「しわ」や「たるみ」などが現れる「腟萎縮」が起こります。

モナリザタッチは、膣・外陰部に再び潤いと弾力を与えるとともに、不快な症状の緩和に期待できる治療です。例えば、灼熱感やかゆみでお悩みの方や、産後における尿漏れにお悩みの方などにおすすめされます。

薬を使用しない治療法のため、ホルモン補充療法に対して抵抗を持たれている患者様でも、安心してお試しいただけます。

こんな患者様にモナリザタッチがおすすめ

モナリザタッチ

モナリザタッチは、加齢や産後による膣の緩みや尿漏れ、外陰部のかゆみなどの緩和に効果的な治療法です。

膣・外陰部における以下のような症状でお悩みの方に、モナリザタッチがおすすめされます。

  • 膣に不快感を感じることがある方
  • 膣や外陰部が乾燥して気になる方
  • 膣にかぶれた感じがする方
  • 外陰部にかゆみや灼熱感がある方
  • おりものの臭いが気になる方
  • 性交痛が辛い方
  • 排尿障害や尿漏れを改善したい方
  • 膣、外陰部のしわ・たるみが気になる方
  • 膀胱炎を繰り返している方
  • 女性ホルモン剤の使用に抵抗がある方
  • 乳がんでホルモン療法中の方
  • 乳がんの既往よってホルモン補充療法を行いにくい方

このような女性特有のお悩みがある方は、モナリザタッチによる治療で症状が和らぎ、快適な生活をおくれるようになる可能性があります。

膣萎縮のメカニズム

膣に様々な不快症状をもたらす膣萎縮は、女性なら誰でも起こりうるものです。

女性らしさを作ると言われている「エストロゲン(卵巣ホルモン)」の分泌量は、35歳頃から急激に減少し、閉経後の発現率は加齢とともに増加する傾向にあります。

エストロゲンの分泌量の減少に伴い、膣内環境に起こる変化を詳しく解説します。

血流と膣分泌の減少

エストロゲンの分泌量が減少してくると膣の血流が低下し、膣内が乾燥することで分泌物も減少します。

血流と膣分泌の減少は、栄養機能や線維芽細胞の活性の低下に影響を与えると言われており、膣や外陰部の「性交痛」「かゆみ」「灼熱感」などの原因と考えられています。

膣粘膜上皮の変化

エストロゲンレベルの低下により、膣粘膜上皮が薄くペラペラになり、外傷を受けやすくなります。

また、エストロゲンはコラーゲンの合成を促進する働きがあり、膣の老化によるコラーゲンの減少で膣粘膜のひだや弾力が失われてきます。

膣粘膜上皮の変化は「性交痛」の原因として考えられています。

乳酸桿菌の減少

膣粘膜の上皮細胞のグリコーゲンが減少に伴い、膣の酸性を保つ乳酸桿菌が減少し、膣pH値が上昇します。

膣内環境がアルカリ性に傾くことで自浄作用が弱まり、膣の「炎症」「におい」「かゆみ」などの原因になると考えられています。

モナリザタッチの特徴

モナリザタッチ

モナリザタッチは、膣・外陰部に関する不快症状を緩和し、若々しい膣を取り戻すためのレーザー治療です。

ここでは、モナリザタッチの具体的な特徴について解説していきます。

炭酸ガスフラクショナルレーザーを使用

モナリザタッチには、顔のリフトアップやたるみ改善に用いられる「炭酸ガスフラクショナルレーザー」を使用します。

炭酸ガスフラクショナルレーザーを膣・外陰部の粘膜から皮膚にかけて照射し、粘膜の線維芽細胞を活性化させることで、新生コラーゲンを生成します。

施術の際には、鎮痛効果のあるクリームを塗布し、検診〜施術〜クリームの塗布を含めて1時間程度かかるのが一般的です。

老化により薄くなって弾力を失った膣粘膜に対して、炭酸ガスフラクショナルレーザーで刺激を与えることで、ふっくらと厚みがあり、ひだのある膣に若返りをはかります。

モナリザタッチ

無麻酔で痛みや出血がほとんどない

モナリザタッチは薬を使用しないレーザー治療です。

膣内は痛みを感じることがなく、外陰部に対しては経皮麻酔クリームを使用するため、施術における痛みや出血はほとんどありません。

まれに軽微な下腹部の痛みや微量の出血が起こることがありますが、麻酔が苦手な方でも安心して受けられる治療です。

ダウンタイムや施術後の制限がほとんどない

モナリザタッチは、「施術後に3日間の性交を避ける」「施術当日の入浴を避ける」こと以外、日常生活における制限がほとんどありません。

ダウンタイムもなく、施術後はすぐに帰宅していただけるため、育児・家事・お仕事などに支障を与えることもありません。

モナリザタッチで期待できる臨床効果

モナリザタッチの治療は、1ヵ月おきに1回〜3回行うのが一般的ですが、1回目の治療から有効改善がみられるケースもあります。

ここでは、海外でのモナリザタッチの臨床報告をご紹介します。

膣の不快症状における臨床報告

以下の図は、膣に「灼熱感」「かゆみ」「乾燥」「性交痛」「ゆるみ」などの症状がある患者様に対して、1回〜3回にわたりモナリザタッチを行った場合の臨床報告です。

モナリザタッチ

症状によって臨床効果は異なりますが、1回のみの治療でも約40〜60%の患者様に有効改善がみられています。

また、モナリザタッチの回数が増えるほど効果に期待できる傾向にあることがわかります。

排尿障害に関する臨床報告

「排尿障害」とは、尿をしたいと思わないのに尿が出てしまう「尿失禁」や、突然現れる強い尿意である「尿意切迫」などを指します。

排尿障害がみられる患者様に対して、モナリザタッチで3回にわたる治療を行った臨床報告がこちらです。

モナリザタッチ

海外の臨床報告では、3回にわたる治療の結果、約31〜44%の患者様に有効改善がみられています。

加齢に伴う膣萎縮の様々な症状に加えて、産後の女性にみられる排尿障害の治療にもモナリザタッチが効果的です。

モナリザタッチの施術の流れ

モナリザタッチ

モナリザタッチは、麻酔クリームを塗布した膣壁や外陰部に対し、炭酸ガスフラクショナルレーザーを照射で行う治療です。

治療期間は、基本的に1〜3ヵ月程度となり、最初の治療から30日〜40日おきに1回〜2回程度の施術を行うのが一般的です。(施設によって治療スケジュールは異なる)

モナリザタッチの施術は、以下のような流れで進行します。

①問診・内診

現在、患者様がお悩みの症状をヒアリングした後、内診を行います。

外陰部照射を行う場合は、外陰部に麻酔クリームを塗布した後にラップで覆い、約15〜20分待合室でお待ちいただきます。

②炭酸ガスフラクショナルレーザーの照射

内診室にて麻酔クリームを拭き取り、膣内に専用プローブを挿入した後、炭酸ガスフラクショナルレーザーを約1〜2分程度照射します。さらにプローブを変えた後、外陰部にもレーザーを約3〜5分程度照射します。

人によってチクチク感や熱さを感じる方もいますが、麻酔クリームを使用しているため、辛くて我慢できないような痛みはありません。

③薬剤の塗布と冷却

炭酸ガスフラクショナルレーザーの照射が終わり次第、薬剤を塗布して冷却します。

施術後の数時間は、日焼けをしたようなヒリヒリ感や熱感を感じますが、数時間ほどで落ち着きます。

もしも不快感が続くときは、保冷剤などで患部を冷やすと楽になります。

モナリザタッチに関する注意事項

モナリザタッチ

モナリザタッチによる治療をご検討の方に向けて、施術に関する注意事項をご紹介します。

施術後の入浴について

施術当日の入浴を避ける必要がありますが、シャワーの使用は可能です。

また、石鹸を使って体を洗っても問題ありません。

公衆浴場に関しては、施術後3日間は利用を避けるようにしましょう。

施術後の外陰部のケアについて

初回の排尿時に、しみるような痛みを感じることがありますが、徐々に軽快しますのでご安心ください。

ウォシュレットの使用に関しては、施術後2日〜3日間は控えましょう。

過度な運動や飲酒など、体が温まるような行為も施術後3日間は控える必要があります。

また、1週間程度は外陰部を清潔に保ち、処方された軟膏を正しく使用しましょう。

施術を受けられない方について

岡村産科婦人科の場合、以下のような状態にある方はモナリザタッチを受けられませんのでご了承ください。

  • 生理中の方
  • 妊娠中の方、または妊娠の可能性のある方
  • カンジダ膣炎・性感染症(淋菌やクラミジア、性器ヘルペス)などに罹患されている方
  • 外陰部の皮膚炎に罹患されている方
  • 子宮頸部・外陰部に腫瘍病変のある方
  • 骨盤臓器脱の方
  • 抗凝血薬・レチノイド・アキュテインなどを服用している方
  • 光増感薬を服用している方

また、「モナリザタッチ治療説明・同意書」の内容を理解し、同意書に署名していただく必要もあります。

まとめ

この記事では、モナリザタッチの特徴や期待できる効果、施術の流れなどをご紹介しました。

モナリザタッチは、更年期前後や産後の女性の多くが悩む、膣の老化やゆるみによる様々な不快症状を緩和させる膣のアンチエイジングです。

施術は出血や痛みがほとんどなく、ダウンタイムもないため、安心して治療を受けていただくことができます。

『岡村産科婦人科』では、膣の若返りや不快症状の改善を望む女性に向けて、「膣内・外陰部」「外陰部のみ」のモナリザタッチをご案内しております。

膣のかゆみや灼熱感、尿漏れ、性交痛などでお悩みの方は、ぜひこの機会に岡村産科婦人科までご相談ください。

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